新潟日和~けこさんのときめきスポット~

全国の中でも微妙な位置にある新潟☆自分なりのときめきスポットをご紹介

新潟市歴史博物館みなとぴあ ~雲平さんの里帰り~

大体1か月に1回は行っている大好きな新潟市歴史博物館みなとぴあ。散歩にちょうどいいし、信濃川から色んな景観が見れて大好きな場所です💛

さて、今回はお目当てがあり、それが令和5年企画展『沼垂の画家 うんぺいさんの里帰り』

好評につき期間が少し延長されたそうです。
まず、沼垂という言葉に惹かれ、更に!兼ねてから抱いていた謎「雲平さん」の正体が分かる!?実は沼垂の一角で「雲平先生誕生の地」という碑を見つけた時から雲平先生って誰⁉︎とずっと思い続けていました。

↑雲平先生って・・・だれ??ってずっと思っていました。その正体が・・・分かりました~!雲平さんこと長井雲平先生は沼垂で生まれた墨絵(南画)画家。 その雲平先生がたくさんの作品、書画と共に新潟に帰ってきたのです!!

(↑こちらの謎解き雲平さんには残念ながら挑戦できませんでした・・・残念!)

↑のダルマさんの絵のようにユーモラスな作品も!
長井雲平先生は1833年(天保4年)沼垂に生まれ、16歳で長崎に渡り、宣教師で英語教師のフルベッキの援助で今の中国、当時の清国上海に渡り、そこで本場の南画を学び、帰郷して長野で家庭を持ちました。

一時沼垂に戻ったり、東京進出を試みたりしますが、最後は善光寺裏で長野の人々に書や作品を愛されて謂わば清貧の一生を過ごす・・・
彼の作品が世に知られるようになったのは没後26年経った大正時代。彼の作品を愛し、収集した長野の飯田善次郎氏のコレクションが新潟で見られるのです。まさに里帰り。
南画のルーツは中国の文人画だそうですが、日本人には馴染みの深い詩、書、画が一体化した墨絵スタイルであり、洋画とも日本画とも違う趣のある作品群です。こんなにたくさんの作品を所蔵し、丁寧に保存していた飯田氏には感謝しなければなりません。
墨絵には全く詳しくない私ですが、見ていてとても心地良く、静謐さと躍動感の双方が感じられ、日本の芸術の奥深さを感じました。きちんと基本ができていての自由さが感じられます。

色付きの絵もあり、特に動物の絵はユーモラスです。
そうか、雲平先生とはこんなすごい人だったのか!
明治時代に清国に渡るなんて大変なことだったと思います。また、本当は東京で画壇に認められたかったとも思います。
波乱と激動の青春時代から長野で穏やかな晩年を過ごした雲平先生。
かの夏目漱石にも賞賛された雲平先生。
一人の沼垂人の人生に思いを馳せ、多分最後は自在な心境で書画を書き続けていたのではないかと・・・絵だけでなく書にも味があります。
とてもいい展示でした。
この展示会の招待券を、沼垂町おこしの重鎮もんぺーさんからもらいました。
もんぺいさんからうんぺいさん・・・なんか不思議な縁を感じました。
また、最初にも書きましたが、企画展の後は大好きな信濃川べりで佐渡汽船の転回出航を眺め(ぐるっと回って出航する大型船は珍しいそうです)メディアシップや萬代橋を眺め、さらにはみなとぴあ内を散歩。つつじも堪能し、心の洗濯になりました。

佐渡汽船ときわ丸と、海上保安庁の船!ちょうど停泊していたので。

*今日の一言
歴史博物館は定期的にユニークな企画展示をしています。みなとぴあの敷地内を含めてもっと地元民も訪れるといいな~と思います。

館内1階にはこんなコーナーもあります(笑)